ドクターズコラム

2015年秋「ウ ォ ー キ ン グ に つ い て」

外来で運動をしましょうとの話が出た際に、よく「やっぱりウォーキングがいいですか」といわれます。ウォーキングの人気度をみますとこの一年間に行った運動・スポーツの種目の第一位は、ウォーキング(48.2%)と報告されています。年齢別に見ても20歳代の第一位はボーリング(38.4%)であるのに対して30歳以上はどの世代でも第一位はウォーキング(42.2%から55.7%)となっています。また、今後行ってみたい運動・スポーツの種目の第一位もウォーキングであり、ウォーキングは中年から高年群まで幅広く人気があり普及しています。

ウォーキングの利点としては、手軽に出来る・特別な道具や場所、時間を選ばないから忙しい方でも続けやすいところです。また、マイペースで行うことができスポーツが苦手な方でも、自分のペースと体調にあわせて自由にトライできます。そして安全性についても心臓や膝、腰への負担が少なく、血圧の急激な上昇もないので安心です。長時間でも無理なく出来き、有酸素運動に必要な時間を継続できます。

実際には、どれぐらい歩いているかについての厚生労働省データでは、男性8202歩、女性7282歩となっています。70歳以上の方で男性5436歩、女性4604歩です。一日に一万歩の歩数を確保することが理想と考えられています。しかし、これを実践するのはなかなか難しく一日一万歩以上歩いている方は男性29.2%、女性21.8%程度です。

当面一日1000歩増加を目指すぐらいから始めるのも良いかもしれません。1000歩は約10分の歩行で得られる歩数であり距離として600~700mに相当します。

実際にウォーキングする際のポイントですが目線は10~15m先を見るようにしましょう。目線を変えるだけで自然に背筋が伸び、視野が広がり気分も明るくなります。また、頭が左右にぶれなくなり、疲れにくくなります。肩の力が入らない程度に、背筋を伸ばすと、腕が振りやすくなります。足はかかとから地面につくと、転倒しにくくなります。軸足の膝をしっかり伸ばすと、腰の位置が高くなり、歩幅が無理なく広がります。体の重心の移動は、かかとからつま先へ、足の裏を転がすように行います。ウォーキングも奥が深いようですが、いい歩き方で一万歩を目指しましょう。



第45号 しまばら通信より・2015年 秋

<このコラムの執筆:循環器科副部長 中村 琢治

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